入院医療費(DPC)

入院医療費(DPC)の計算方法について

特定医療法人久会 図南病院は、平成21年7月から、厚生労働省が指定する「包括評価方式(DPC)」という新しい医療費制度での請求を実施する病院となりました。このため、西館3階・4階病棟に入院された方の入院費の計算方法が変わります。これまでの計算方法は、診療行為ごとに料金を合計して入院医療費を計算する『出来高方式』でした。新しい計算方法では、患者の方の病気や病状をもとに、処置等の内容に応じた1日あたりの定額の医療費を基本に、入院医療費を計算する『包括方式』となります。

DPCとは

DPCとはDiagnosis Procedure Combinationの略で、従来の診療行為ごとに計算する「出来高方式」とは異なり、入院患者の方の病名とその症状・治療行為をもとに、厚生労働省が定めた分類(診療群分類)ごとの1日当たりの金額からなる包括評価部分(投薬、注射、処置、入院料等)と出来高評価部分(手術、麻酔、リハビリ、指導料等)を組み合わせて計算する新しい計算方式です。

新しい計算方法のQ&A

Q1.すべての入院患者さんがこの制度の対象となるのですか?

DPCは、急性期一般病棟が対象となります。
(西館3階、西館4階)

入院患者さんの病名や診療内容によって分類された診断群分類のいずれかに、該当すると主治医が判断した場合に、DPCにより医療費を計算します。病名がこの診断群分類のいずれにも該当しない場合や下記のような場合には、従来の計算方法(出来高方式)となります。

★ 交通事故や労働災害等の自由診療で入院をされる方
★ 亜急性期病室へ入院をされる方(当該病室に入室されてからの計算になります)
★ 障害者施設等一般病棟(西館2階)、緩和ケア病棟へ入院をされる方
★ 入院後24時間以内に亡くなられた方
★ 治験の対象となった方
★ 先進医療の対象となっている方
★ 厚生労働省が定める特別な投薬・処置・手術をされる方

Q2.DPCの対象となる病気でも出来高方式で計算してもらえますか?

厚生労働省の定めにより、DPCの対象となる病気は出来高方式での計算ができません。

Q3.出来高方式と比べて、入院医療費は高くなるの・安くなるの?

DPCでは入院している間の病名や行った手術等によって、1日あたり金額が決まります。従って出来高方式と比べて病名により、高くなる場合もあれば、安くなる場合もあります。また入院された日数によっても、1日あたりの金額が変わる仕組みになっています。

Q4.投薬・注射・麻酔はすべて包括となるのですか?

退院処方および手術に使用する投薬・注射・麻酔は出来高方式での計算となります。

Q5.検査・処置はすべて包括となるのですか?

内視鏡、病理検査、診断穿刺、検体採取、血管造影(選択的動脈カテーテル法)は出来高となります。また処置については、高額(1,000点以上)の処置(肝癌のエタノール局所注入、食道圧迫止血チューブ挿入法、白血球除去療法、半肢以上のギプス包帯など)は出来高方式での計算となります。

Q6.入院中に他医療機関を受診できますか?

原則として受診できません。他院受診の必要性が生じた場合は主治医に申し出てください。

Q7.医療費の支払方法はどう変わるのですか?

支払方法に変更はありません。入院費等は月末締切で翌月の8日に請求させていただきます。8日が日祝日の場合は、翌日に請求させていただきます。特にお申し出のない場合は、患者様に請求書をお渡しいたします。
DPC請求についての精算について(ご注意)

入院後病状の経過や治療の内容によって診断群分類が変更になった場合には、医療費が変動することとなるため、退院時等に、前月までの支払額との差額調整を行うことがあります。
例)4月20日に胃潰瘍で入院し月末に胃潰瘍で請求後
⇒ 5月10日に胃癌と病名確定した場合
4月20日から4月末までの会計を胃癌病名でのDPC計算方式での請求が発生し、すでにお支払いをされている会計について、再精算が発生する場合があります。
御理解と御協力をお願いいたします。

会計説明について
会計は病名により決定されますので、病名の告知を希望されない方には、充分な会計説明ができない場合があります。

Q8.高額療養費の扱いはどうなるのですか?

高額療養費制度の取扱いは従来と変わりません。

Q9.長期に入院しても1 日当たりの金額は同じですか?

1日当たりの金額は、診断群分類ごとに3段階に区分されており、入院が長くなるほど1 日当たりの金額は安くなります。また、入院が長期にわたり診断群分類ごとに定められた入院日数を超えてしまうと出来高方式での計算になります。

Q10.早く退院させられる事はありませんか?

入院・退院の判断は医師が医学上の判断に基づいて行います。医療の必要があるにもかかわらず早く退院をお願いする事はありません。

Q11.食事の費用はどうなりますか?

食事療養費については、従来と変わりありません。

Q12.特定疾患(公費)を持っていますが、使えますか?

特定疾患(公費)の傷病が、入院の主たる治療目的である場合は、DPCであっても公費適応となります。

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